マルト水谷って何屋さんなのでしょう?

マルト水谷をご存知ない方へ、まずは会社についてお話いただけますか?

弊社は端的に言えば酒屋です。ただし一般的な酒屋さんとはちょっと違って、99%、飲食店様へ販売しています。
お酒の免許制度が非常に緩和され、誰でも売って良い時代になり、競争が激化し、価格競争になってきました。最初はそんな中、誰にも負けないコスト体制にしようと動いていましたが、進めていくうちになかなか値段というのは飲食店様の満足に繋がらないと気づきました。その場は安くなって、いいな、と思って頂けるのですが、他が安く売ればこちらもさらに安くする訳ですよね。結局それはもうイタチごっこみたいなものなんです。

うちが1円儲けようとすれば飲食店様が1円損する訳で、こんな事をしていても少なくとも良い会社にはならない。飲食店様も経営者なので、自分のお店を繁盛させ一人でも多くのお客様に来てほしい、一杯でも多くのビールが売れてほしい、と言う思いで商売をされている。それならそれをお手伝いできる会社になろうと思い始めたのです。それ以来、事業領域を「繁盛支援、繁盛請負」に置きました。

その後、消費者のほうがどんどん進化していくんですね。ネットの普及やテレビなどのマス媒体がタウン情報を放送することが増えたことに加え、一般の方も海外に行く機会が増えて、中国料理、フランス料理、イタリア料理など海外の料理を本場で体験することが普通になってきました。飲食店に来るお客様の進化に対し我々の顧客である飲食店様は、そういう事に気付かずに自分の商売に没頭されて、結果として取り残されてしまう危惧がありました。

さらに、口コミサイトやフェイスブックなどで、リアルタイムにお客様がお店の評価をどんどん発信する時代になり、我々も繁盛のお手伝いをするだけではなく、もう一歩踏み込んでパートナーである飲食店様にお客様が来ていただける働きかけを行わないと、役に立つ業者にはならないんじゃないか、という思いを強くし、安心安全・繁盛共有というものを追求して参りました。

「繁盛支援の具体的商品」とは?

繁盛支援、繁盛請負というような視点から今回、具体的な商品「速達生」という名前で、ビール工場の出荷日つきで生ビールを売っていこうと思われたきっかけは何でしょうか。

きっかけは、とにかく「繁盛の請負」というものを具体的な形にするために、社内で勉強会を実施したことです。志ある者は集まれという事で呼びかけ、30名以上は参加したかな。それから合宿を15回位重ねました。いつも合宿なんですようちは(笑)。

「繁盛請負」合宿の内容はどのようなものだったのでしょうか。

部署別にまずアイデアを考えてもらって、みんながそれに対して意見する。ダメ出しを何回も何回もされることで、何故ダメなのかがわかってきます。そうすると、少しづつ解決の糸口が見付かっていきます。その作業を繰り返しながら、安心安全って何だろう、それは結局「鮮度」だ。では「鮮度」って何だろう、と突き詰めていくと、それは「日付」だろう、という話になっていきました。そこに一番我々が売りたいビールと組み合わせて、生ビールに「日付」が入れられたらいいんじゃないか、というところに行きついたわけです。ビールメーカーさんが入れてないので、我々のところで入れようと。メーカーさんの工場出荷日=うちの入荷日であれば、工場出荷日を保証して「日付」を入れることができます。

その合宿から丸三年。全ての事は計画がスタートしてから3年以内にやるべし、それ以上時間をかけていたら時代が変わってしまいます。

ビールメーカーさんに直送してもらう交渉をしたそうですが、ご苦労された点は?

メーカーさんにしてみれば、我々以外の企業から同じことを言われた時にどうすればいいのかというのがあるんですね。我々だけのために直送することは難しくないらしいのですが、他社からも要望があったらすべて対応することが大変なため、その調整にとても時間がかかったようです。最終的に我々が「速達生」という形で売りたい、とメーカーさんへお願いした際、「他社から色々と言われたとしても、公平な立場で回答できるようにしてあります」とメーカーさんが応援してくれました。メーカーさんに協力体制を確実に取って頂き本当に嬉しい思いでした。

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